エントロピー 計算。 うさぎでもわかる情報量・エントロピー・相互情報量(情報理論)

エントロピーの計算方法を教えて下さい。

エントロピー 計算

5L飲んでいます. 分類木のときと同様にこのデータから「温度と湿度がどのようなときに水を何L飲むか?」といったことを木で表現できます. この木のことを 回帰木といいます. この図を同様にグラフに描画するとこのようになります. 以上が,Aさんがその日の温度と湿度によって水を何L飲むのかを推定するモデルです. 決定木の特徴 ?• 「決定木」はアルゴリズムの名前ではない アルゴリズムはID3やC4. 5,CARTと様々あります.• ノンパラメトリックな教師あり学習の手法 解析対象のデータの分布を仮定しません. また,事前に与えられたデータから未知のデータについて推定を行います.• 結構使われている Data Miningで使われるアルゴリズムTop10に2つランクインするくらいメジャーだそうです. 少し古いですがソースは 決定木の長所と短所 次に決定木の長所と短所についてまとめていきます. 長所• 可読性が高い 木が生成されるイメージからして出力結果の分析が容易そうですね.• 説明変数・目的変数共に名義尺度から間隔尺度まで様々扱える 質的データから量的データまで様々扱えます.• 外れ値に対して頑健 短所• 分類性能の高い手法ではない やはりSVMなんかが強い.• 過学習を起こしやすい パラメータの調整や枝の刈り込みを上手に行う必要があります.• 線形性のあるデータには適していない 回帰モデルを使いましょう.• XORなど多変数を考慮した分類はできない 多変数の状態を表現できれば... 決定木の構築 イメージ 次はいよいよ決定木の構築についてです. 以下の図は自分で作ったもので赤丸と緑丸を分類する2値分類の例です. まず,構築のために学習データが全てルートノードに集められます. そこで,そのデータの持つ素性の中で集められたデータを一番よく分割する素性と閾値の組を選びます. その素性と閾値で分割後,またそれぞれのノードで分割を繰り返し行っていきます. この手順で決定木は構築されていきます. で,この「一番よく分割する素性と閾値の組を選ぶ」というところが肝になってきます. 言い換えると ノード内の不純度を最大限減らす素性と閾値の組を選ぶということです. どのようにしてそれらの組を決めるのでしょうか? この組を選び出すのによく使われているのが エントロピーと ジニ不純度です. これらの話を数式を交えて アレルギーな方にも可能な限りわかりやすく 説明したいと思います. エントロピーの意味とC4. 5です. 式や文章が多くわかりにくかったかもしれないので,以下に「紅葉狩りに行くか否かを天気・気温・風速という素性から決定するモデルの構築」の初期状態での計算例を示します. この例についてはを参考にしました. 全てのデータの揃った状態でのエントロピーは0. 972です. ここから,「天気が晴・曇・雨」「天気が晴か否か」「天気が曇か否か」「天気が雨か否か」「気温が高いか低いか」「風速が強いか弱いか」という観点でそれぞれ分類を行い,利得を計算しています. この例では「風速が強いか弱いか」で分類をすると一番利得が大きくなったので,ルートノードは「風速が強いか弱いか」を基準として分類するという結果になります. 以上がエントロピーの意味とC4. 48です. ここから,「天気が晴か否か」「天気が曇か否か」「天気が雨か否か」「気温が高いか低いか」「風速が強いか弱いか」という観点でそれぞれ分類を行い,利得を計算しています. この場合も「風速が強いか弱いか」で分類をすると一番利得が大きくなったので,ルートノードは「風速が強いか弱いか」を基準として分類するという結果になります. 以上がジニ不純度の意味とCARTについてです. その他細かい点• 説明変数の連続値の扱い方について これは任意の素性値についてソートを行い,各要素間の中間値を算出します. 求められた各々の中間値を閾値として分類を行い利得を算出するそうです.• 5とCARTの扱える問題 C4. 5は分類,CARTは分類と回帰に対応しています.• 5とCARTによって生成される木 C4. data アヤメの種類 目的変数 は3種類 3値分類 print iris. fit iris. data , iris. predict iris. dotが出力されるので中身をwww. webgraphviz. 試してません,ごめんなさい. 実行結果 実行結果は以下のようになるかと思います. またdotファイルをgraphvizにかけると以下のような結果が得られると思います. これで実際にアヤメの品種はどのような基準で分類するといいのか一発でわかりますね. 面白い!!! まとめ 最後までじっくり読んでくれた方,読みにくい記事を最後までよんで頂きありがとうございます. 「なるほどね!」「かゆい所に手が届いた!」みたいな方が少しでもいてくれたら幸いです. 本当はこの木の最小化はNP完全だとか理論の真面目な話もやりたかったのですが,僕の学習が間に合いませんでした. 頭悪い...

次の

熱力学第2法則?わかりにくい「エントロピー」を理系ライターが解説

エントロピー 計算

この部屋は散らかっているので ゴミが多い。 コーヒーにミルクを入れてかき混ぜたら ゴミの様になった。 経済系は生態系から資源、エネルギーを採取し、そして生態系へ ゴミを排出する。 環境問題において重要なのは、 ゴミを増加させない事だ。 廃棄物の処分が出来なくなった時点、すなわち ゴミが最大となったところで、経済成長は止まらざるを得なくなる。 情報の価値を失うという事は、情報 ゴミを受け取るという事である。 いかがでしょうか? ゴミとは、もうこれ以上使えなくて、捨てるしかないものです。 それに対してエントロピーとは、使い切ってもとに戻らない度合いを示すのですが、日常的に使われているエントロピーとは、ゴミとほぼ同意語で使われていると思って大きな間違いではないでしょう。 ですので、もしまたどこかでエントロピーという言葉を耳にしたら、またゴミが増え続ける話を格好を付けて話しているのだなと思えば良いのです。 もしここまでお読み頂いて、エントロピーを知った気分になった方は、この先をお読み頂く必要は一切ありません。 この先に書かれているのは、いかにエントロピーが役に立たないかを延々と述べていますので、それでも良い方のみお読み頂ければと思います。 エントロピーとは それでは、エントロピーについてもう少し詳しく知りたい方のために、先に要点を述べておきましょう。 本来のエントロピーとは、熱力学における方向性のある現象の度合いを、数値化したものです。 この方向性のある現象とは、一方向には進むものの、逆方向には戻らないという事を指します。 本来のエントロピーとは、熱力学における不可逆性の度合いを、数値化したものです。 この方が多少日本語としては分かり易い気もするのですが、それでもまだ良く分からないと思いますので、これから順を追ってご説明したいと思います。 なおついでに言っておきますと、可逆性のある場合においてのみエントロピーはゼロとなり、マイナスになる事は決してありません。 方向性のある現象 それでは次に、自然界における方向性のある現象をご説明したいと思います。 と言いながら、この事例は以下の様にそれこそ無数にあります。 その理由はワットが蒸気機関車を発明して以降、何とかもっと熱を有効利用して、効率の良い蒸気機関車や内燃エンジンを作ろうとして、熱力学に関する学問が進んでいったからに他なりません。 ですが、次の様に話せば、分かって頂けるのではないでしょうか? 5. 熱は温度の高い物から低い物に流れていくとは 例えばここに、男性と女性がいたとします。 男性は、女性より少し体温が高いとします。 (逆もあるでしょうが) そこで、男性が女性の手を両手で握ったとします。 すると女性の手は暖まり、男性の手は僅かに温度が下がり、二人の手の温度が同じになるというのは誰でも想像できると思います。 ところが今度は逆に、男性の手を暖めるために、女性が男性の手を両手で握ったとします。 すると男性の手が暖まり、女性の手の温度が下がる、という事はないというのも容易に想像できると思います。 すなわち、 熱は温度の高い方から低い方にしか流れず、温度の低い女性の手からは、温度の高い男性の手には流れないのです。 その場合、ヒータの出力を選択してタイマーをセットし、チンと鳴ったら正面扉を開けてパンを取り出すと思います。 ですが、そこでちょっと待って下さい。 なぜならば、そのチンと鳴った瞬間は、まだトースター内部の温度の方がパンの温度よりかなり高いのは間違いありません。 という事は、 熱力学の第二法則によりトースターの熱はまだパンに伝わり続けているのです。 ではいつまでそれが続くのかですが、機内の温度とパンの温度が同じになるまで続くのです。 にも関わらずチンとなって即パンを取り出すのは、無駄に熱を捨てている事になります。 ですので、もし電気代を少しでも節約したいのでしたら、タイマーの時間をいつもより少し短か目にして、チンと鳴ってから1分程(もし数枚焼いた後であれば数分)待ちましょう。 そうすればトースターの熱を無駄なくパンに伝える事ができます。 明日の朝から、是非試してみて下さい。 言葉としては、暖かい手が冷たい手からマイナスの熱を受け取ったとも言えますが、実態としては熱はプラスだけで、マイナスの熱は存在しないのです。 日常生活では全く気にしなくて良いのですが、マイナスの熱とか、負のエネルギーとかいう言葉は、(空間や時間の歪みの説明でもしない限り)普段は使わない方が賢明です。 前段で、負のエントロピーは存在しないと言ったのは、これが理由です。 熱量とは エントロピーの話をする前に、もう一つお話しておく事があります。 それは、熱量です。 では熱量とは何かですが、読んで字のごとく熱の量を数値で表したものです。 ですので、先ほどお話した様に、暖かい手があるだけでは、熱が存在しないので、熱量もゼロなのです。 余り重要な事ではありませんが、知らない人も多いので、覚えておいて損はありません。 まとめますと、 熱量とは移動できる熱(エネルギー)の量を数値化したものです。 突然ですが、 エンタルピーという言葉を聞かれた事はありますでしょうか? エントロピーではなく、 エンタルピーです。 実は先ほどお話ししました熱量こそが、実はエンタルピーなのです。 だったら熱量と言えば良いだろうと思われるでしょう。 全く以てその通りなのですが、熱力学においてはこれまた格好を付けて、受け取った熱量の事をエンタルピーと呼ぶのです。 厳密に言えば、同じ気圧の下でという条件が付くのですが、熱の受け渡しをしている最中に山に登ったり下りたりしない(気圧が変わらない)限り、 エンタルピーとは受け取った熱量(エネルギーの量)の事だと思って構いません。 エントロピー お待たせしました。 それではいよいよエントロピーの話です。 エントロピーは、以下の簡単な式で求められます。 と言っても、何も材料が無いと少々難しいので、実際にエントロピーを計算して、その値を見てから判断してみたいと思います。 ちなみに、既にお伝えしました様に可逆性熱機関のエントロピーはゼロで、不可逆性が高まるほどエントロピーの値は高くなります。 エントロピーの具体例 それでは実際にエントロピーを計算してみましょう。 熱機関では難しいので、ここでは水の3形態について計算してみます。 考察 前述の太字がそれぞれのエントロピーですが、高い順に並べると以下の様になります。 例えば、氷から水になるより、お湯から蒸気なる方が5倍元に戻り難いのです。 こと日常生活においてはエントロピーが分かった所で、何のメリットも感じないのです。 また温度が高くなれば、エントロピーは低くなるのですが、この例ではその効果はあまり見られません。 結論 という訳で、ここまで読んで頂いた方には誠に申し訳ありませんが、本書の結論は以下の通りです。 熱力学におけるエントロピーは、日常生活には全く役立たない。 恐らく、世界中のエントロピーに関する記事を読んでも、そう書かれているものは一切ないでしょう。 ですが、これが真実なのです。 もちろん不可逆性の度合いを数値で求められる事に気づいた事は自体は画期的な事で、それを否定するものではありませんが、余程の事がない限りエントロピーの数値だけを利用する事はないだろうというのが本書の結論です。 実際エントロピーに関する文献は図書館に行けば山の様にあるのですが、どの文献にもエントロピーを知れば実生活のこんな事に応用できるという記述は一切ありません。 だったら何が書かれているかと言えば、150年前に欧州で発行された論文の式をそのまま貼り付けて、それに分かり難い解説と例題問題と挿絵を追加しているだけなのです。 多少言い過ぎかもしれませんが、エントロピーの現実的な用途は大学での熱力学の試験問題だけしかありません。 おまけに前記しました様に、それを計算して求めてもただただ増えるだけの値なので、大小を比較しても殆ど何の意味もありません。 繰り返しますが、エントロピーを知っても実生活において何の役にも立ちません。 まとめ さて、予想外の結論をお伝えしたのですが、本書がお伝えしたかった事は、実はもう一つ別にあります。 エントロピーの概念を体系化したのはドイツの物理学者クラウジウスなのですが、その後ボルツマンによってエントロピーが気体分子の動きを統計的に解析する事で説明できる事を突きとめます。 このため、昨今エントロピーという単語を使って、安易に乱雑さ、複雑さ、混沌、不確実性、均一性を表す風潮があります。 実際、統計や情報工学の分野でも使われていますが、それらは本来のエントロピーと整合を取ったり、新たな定義を確立して使っているのです。 ましてや前述の例文の様に、 エントロピーとゴミを同意語として扱うのはもってのほかです。 ゴミならゴミと、正確に言えば良いだけの話です。 また、はじめにに載せた 下の絵も、エントロピーの説明ではなく単なる乱雑さの説明図でしかありません。

次の

エントロピー変化△Sの算出方法について。

エントロピー 計算

概要 [ ] エントロピーは、、、など様々な分野で使われている。 しかし分野によって、その定義や意味付けは異なる。 よってエントロピーを一言で説明することは難しいが、大まかに「何をすることができて、何をすることができないかを、その大小で表すような量」であると言える。 エントロピーに関わる有名な性質として、熱力学におけるがある。 エントロピー増大則は、の下でがあるから別の平衡状態へ移るとき、遷移の前後で系のエントロピーが減少せず、殆ど必ず増加することを主張する。 等号が成り立ち、状態を移る前後でエントロピーが変化しない場合には、逆向きの B から A への遷移が可能である。 逆向きの遷移が可能なのはな断熱過程だけである。 逆向きの断熱過程が存在しないならば、状態の遷移に伴ってエントロピーが必ず増加する。 エントロピー増大則は熱力学の特徴である可逆性と不可逆性を特徴付ける法則であり、エントロピーは熱力学における最も基本的な量である。 固体の模式図 液体や気体の模式図 のようなのは、結晶構造に従って分子が配列される。 一方、のようなやのようなは、自由な分子配置をとれる。 このため、液体や気体が取り得る状態の数が固体に比べて大きく、エントロピーも大きい。 エントロピーに関する法則としてもう一つよく知られるものに、統計力学におけるがある。 ボルツマンの原理は、ある巨視的な系のエントロピーを、その系が取り得る微視的なと関係づける。 比例係数 k はと呼ばれる。 系の巨視的な状態は、系のや、などの巨視的な物理量の組によって定められるが、それらの巨視的な物理量を定めたとしても系の微視的状態は完全には定まらず、いくつかの状態を取り得る。 状態数とは巨視的な拘束条件の下で可能な微視的状態の数を見積もったものである。 ボルツマンの原理から、可能な微視的状態の数が増えるほどにエントロピーが大きいことが解る(は狭義のである)。 可能な微視的状態の数が増えるということは、巨視的な情報しか知り得ないとすれば、それだけ微視的世界に関する情報が欠如していると捉えることができ、この意味でボルツマンの原理はエントロピーの微視的乱雑さを表す指標としての性格を示している。 歴史 [ ] ドイツの物理学者であったルドルフ・クラウジウスの写真。 後に原子の実在性を強く確信したオーストリアの物理学者によって、エントロピーが原子や分子の「乱雑さの尺度」であることが論証された。 クラウジウスはにクラウジウスの不等式としてを表現していたが、彼自身によって「エントロピー」の概念が明確化されるまでにはそれから11年を要した。 不可逆サイクルでゼロとならないこの量をクラウジウスは仕事と熱の間の「変換」で補償されない量として、の論文においてエントロピーと名付けた。 その後ボルツマンやギブスによって統計力学的な取り扱いが始まった。 (直接的にはの理論)におけるの定式化が行われたのは、の『』である。 シャノンは熱統計力学とは独立に定式化にたどり着き、エントロピーという命名はの勧めによる、と言われることがあるが、シャノンはフォン・ノイマンの関与を否定している。 熱力学におけるエントロピー [ ] 熱エントロピーの説明用の図。 エントロピーは、熱力学におけるのを特徴付ける量として位置付けられる。 熱力学では、系のすべての熱力学的な性質が、一つの関数によってまとめて表現される。 そのような関数はと呼ばれる。 エントロピーは完全な熱力学関数の一つでもある。 エントロピーの定義 [ ] エントロピーの定義の方法には、いくつかのスタイルがある。 を用いてエントロピーを定義する方法。 とで系がするの最大値(と)の差からエントロピーを定義する方法。 最初にエントロピーの存在ととしてのエントロピーが満たすべき性質を認め、熱力学を出発させる方法。 以下のエントロピーの説明は、クラウジウスがの論文 の中で行ったものを基にしている。 クラウジウスはを用いてエントロピーを定義した。 この方法による説明は多くの文献で採用されている。 簡単な状況下での説明 [ ] 温度 T 1 の吸熱源から Q 1 のを得て、温度 T 2 の排熱源に Q 2 の熱を捨てるを考える。 これが エントロピー増大則である。 と同値なクラウジウスの不等式からこれが求められたことにより、がと対応するのになぞらえて熱力学第二法則とエントロピー増大則を対応させることもある。 なお、この導出から明らかなように、熱の出入りがある系ではエントロピーが減少することも当然起こり得る。 エントロピーが増加するために、熱エネルギーのすべてを他のエネルギーに変換することはできない。 したがって、熱エネルギーは低品質のエネルギーとも呼ばれる。 特に前者は、統計力学において熱力学温度 Tを導入する際に用いられる関係式である(エントロピーの存在を公理的に与える論理展開の場合は、熱力学においてもこの式が熱力学温度の定義式である)。 系と外部の間で物質の出入りがなく、外場の作用も受けていないとき、 T U, V と p U, V の両方の関数形が知られていれば、これら二つの関数から、やエントロピーなどの、系の全ての状態量を計算することができる。 しかし、どちらか一方の関数形が不明な場合は、これが不可能になる。 例えば、 p U, V だけから系の熱容量を計算することは不可能である。 また、 T U, V だけからでは、体積変化に伴うエントロピー変化を求めることはできない。 一方、 S U, V が知られていれば、この関数ひとつだけから、系の全ての状態量を計算することができる。 すなわち、系と外部の間で物質の出入りがなく、外場の作用も受けていないとき、 S U, V はとなる。 エントロピーは内部エネルギーや体積などのを変数に持つとき、完全な熱力学関数となる。 Xと xの組としては• の理論における Pと E• の理論における Mと H などがある。 温度による表示 [ ] エントロピーを完全な熱力学関数として用いる場合の系の平衡状態を表す変数は内部エネルギーと体積などの示量性変数である。 しかし、温度は測定が容易なため、系の平衡状態を表す変数として温度を選ぶ場合がある。 リーブとイングヴァソンによる再構築 [ ] に ()と ()は、「」という概念を導入して熱力学を再構築した。 この公理的に基礎付けされた熱力学によって、クラウジウスの方法で用いられていた「熱い・冷たい」「熱」のような直感的で無定義な概念を基礎から排除した。 温度は無定義な量ではなくエントロピーから導出される。 このリーブとイングヴァソンによる再構築以来、他にも熱力学を再構築する試みがいくつか行われている。 統計力学におけるエントロピー [ ] ある巨視的状態(例えば、圧力と体積を指定した状態)に対して、それを与える微視的状態(例えば、各分子の位置および運動量)は多数存在すると考えられる。 そこで仮想的にアンサンブルを考える。 つまり、ある巨視的状態に対応する微視的状態の集合を考え、その各々の元が与えられた巨視的状態の下で実現する確率分布を与えることにする。 これは ギブズエントロピー(: Gibbs entropy)とも呼ばれる。 すなわち、統計力学におけるエントロピーは()と定数倍を除いて一致する。 小正準集団 [ ] 例えば、エネルギー Eの状態にある孤立系に対応して、を用いるとする。 熱力学との整合性 [ ] このように小正準集団により与えられたエントロピーが、先に見た熱力学のエントロピーと整合していることを確認する。 エネルギー E、小正準集団によるエントロピー Sの系を、透熱壁を入れることにより 2 つの部分系に分離する。 それぞれの系にエネルギーが E 1, E 2と分配されるとしよう。 この場合、系全体の状態数か、あるいはその対数であるエントロピーが最大になるように部分系のエネルギーが決定されると考えるのは自然であろう。 系全体の状態数は 2 つの部分系の状態数の積であり、すなわち系全体のエントロピー Sは 2 つの部分系のエントロピー S 1, S 2の和である。 透熱壁を用いて 2 つの系を接触させた場合、平衡状態では当然 2 つの系の温度は等しくなることと、ここで確認した事実は確かに整合している。 熱力学と整合するアンサンブルは、ここで例示した小正準集団の他にも、やがある。 情報理論におけるエントロピーとの関係 [ ] において エントロピーはが持つ情報の量を表す尺度で、それゆえ とも呼ばれる。 この定式化を行ったのはである。 これは単なる数式上の一致ではなく、統計力学的な現象に対して的な意味づけを与える事ができることを示唆する。 情報量は確率変数 Xが数多くの値をとればとるほど大きくなる傾向があり、したがって情報量は Xの取る値の「乱雑さ」を表す尺度であると再解釈できる。 よって情報量の概念は、原子や分子の「乱雑さの尺度」を表す統計力学のエントロピーと概念的にも一致する。 しかし、情報のエントロピーと物理現象の結びつきは、シャノンによる研究の時点では詳らかではなかった。 この結びつきは、の問題が解決される際に決定的な役割を果たした。 シラードは、悪魔が分子について情報を得る事が熱力学的エントロピーの増大を招くと考えたが、これはベネットにより可逆な(エントロピーの変化ない)観測が可能である、と反例が示された。 最終的な決着は1980年代にまで持ち越された。 ランダウアーがとして示していたことであったのだが、悪魔が繰り返し働く際に必要となる、分子についての以前の情報を忘れる事が熱力学的エントロピーの増大を招く、として、ベネットによりマクスウェルの悪魔の問題は解決された。 この原理によれば、コンピュータがデータを消去するときに熱力学的なエントロピーが発生するので、通常の(可逆でない=非可逆な)コンピュータが計算に伴って消費するエネルギーには下限があることが知られている(。 ただし現実の一般的なコンピュータの発熱とは比べるべくもない規模である)。 また理論的にははいくらでも少ない消費エネルギーで行うことができる。 さらに ()は統計力学におけるの手法を抽象することで、・におけるを打ち立てた。 この結果、ギブズの手法は・の統計力学への一応用例として再解釈されることになった。 統計力学と情報理論の関係はにおいても成立しており、におけるフォン・ノイマン・エントロピーはの情報量を表していると再解釈された上で、やの研究で使われている。 ブラックホールのエントロピー [ ]• 「でたらめさ」と表現されることもある。 ここでいう「でたらめ」とは、矛盾や誤りを含んでいたり、的外れであるという意味ではなく、相関がなくランダムであるという意味である。 ここでいう「微視的状態が確定する」ということは、あらゆる物理量の値が確定するという意味ではなく、なんらかのに定まるという意味である。 従って的なは残る。 この表式が成り立つように、() T を定義する。 たとえば、やを使った場合には、熱効率の式はやや複雑な形になる。 古典系の場合は状態を可算個として扱えない。 , Q• は、 hは)。 ボルツマン定数を1とする単位系を取れば、エントロピーは情報理論におけるエントロピー(を用いたもの)と完全に一致し、無次元量となる。 簡便なので、理論計算などではこの単位系が用いられることも多い。 なお、この単位系では温度は独立な次元を持たず、エネルギーと同じ次元となる。 参考文献 [ ] 論文• Clausius, R. 1865. Annalen der Physik 125: 353—400. ; 1999. Phys. Rept. 310: 1. 『フェルミ熱力学』、1973年。 『熱力学入門』、2000年。 『熱力学の基礎』、2007年。 田崎, 晴明『統計力学 I』〈新物理学シリーズ〉、2008年。 田崎, 晴明、田崎, 真理子「リカ先生の10分サイエンス エントロピーって何?」『RikaTan』10, 11, 12月号、2010年。 リーブ, エリオット、イングヴァソン, ヤコブ「エントロピー再考」『』第16巻No. 08、、2001年、 4-12頁。 関連項目 [ ].

次の